全ての経験には意味がある

20歳ぐらいの時に、何となく頭の片隅で「自分のお店を出す」と決めていました。当時はデザインの専門学校に通っていたのですが、まさか整体のお店を出すとは思っていなかったですね。でもその頃の経験が生きていて、HPはデザインも含めて全て自分で作っています。

具体的に整体を学ぼうと決めたきっかけは、介護の仕事をしていた頃に、ある高齢者のおばあちゃんが肋間神経痛で、ずっと痛がっていました。病院に行ってもお医者さんは、湿布か痛み止めしか出さないそうで。

でも結局それは対処療法ですよね。根本的な痛みが取れているわけではありません。

他に何か方法がないのかな？と疑問を持つようになり〝原因を突き詰めていかなきゃそれは治らない”と自分の中で思い始めるようになりました。病院と違った形で治せないかなと考え、インターネットで調べていくうちに整体にたどり着きました。

いい意味で整体というイメージが覆された

YMCに通学していた頃は、結構苦労しました。「これできるのかな？」という素直な気持ち。

そもそも人それぞれ体が違う。感じ方も違うし、同じことをやっても痛いという人もいれば、気持ち良いって思う人もいるし、全然感じない人もいますよね。人それぞれ全部違うとなると完全にオーダーメイド。それが思っていたより難しかったです。

難しいからこそ、無我夢中に学んでいた

とにかくいろんな人や生徒、お客さんを施術しました。学校で時間が余れば、たくさん自主練習をしていました。やっぱり技術的なことをやっていると楽しかったです。

なので、どうしても座学が疎かに(笑)。卒業してから困ったのは、座学ですね。

卒業してから気づいたこと

卒業して、働き始めてから知識が全然追いついていないことの大変さを痛感しました。お客様にはよく「何が原因でなるの？何でここが痛いのって？」って聞かれることがありました。
当時は「そこが固まっているから」しか言えませんでした。実際は違いますけどね。勉強をしていないと、表面的な部分しか分からない。「じゃあ何でそこが固まるのか？」を追及していくと、全然違う原因に行きつきますからね。

目的のための目標の達成

卒業後、座学の知識をさらに増やす為に、鍼灸師の資格にもチャレンジしました。結果として資格も取れたら最高だと思ったんですね。当時は、1冊を何十時間もかけて猛勉強していました。大学とか高校のころよりも学んでいたかな。

自分の中の分岐点

YMCに在学中は「筋肉調整」と「骨格調整」と「リフレ」の3つを学んでいましたが、当初は「リフレ要らないな」と思っていました。

今思うと、絶対に取ってなきゃダメって思います。取って無かったらたぶん死んでいる (笑)。YMCでリフレを受講していて本当に良かったですね。
足裏は体の状態の指針にもなるし、足から改善をしていくことができる。スポーツマッサージとかジムの中でやっていた時もリフレが生きました。足を見ているだけで、いろんなものが分かってくるので、リフレはやったほうが絶対良いと思います。

美浜鍼生堂を立ち上げた思い

某大手ジムでスポーツ専門の整体院の院長をしていた頃、自分自身が不妊治療をしていて、子宝に恵まれました。
その経験を期に、「同じように妊娠で悩んでいる人を助けたい」と思う気持ちが強くなりました。でも、当時の環境では不妊に悩む人を受け入れるには不向きだったため、独立を決意し、「美浜鍼生堂」を立ち上げました。

心や身体のバランスを保つ為に

やっぱり思うことは、どんなに施術で身体をケアしても、心までケアをしてあげないと意味がない。まずは、体と心の両方からアプローチをし、コミュニケーションを大切にしています。それとストレスを軽減するために、不安を取り除くこと。技術で言えば、常に安定した技術を提供すること。

不妊と言っても、その人その人で原因や状態が全く違うので、現状把握、原因の特定、刺激量、術後の状態確認がとても大切になってきます。

例えば、心のケアとして初回来院時に、施術の目的を伝えてあげるようにしています。また、それぞれの施術前には、その日の目的を伝える。自覚がない人には、しっかり状態を説明する。先が見えないから不安になるので、先がイメージできるようにしています。

不妊治療中では、暗い霧の中を、どこに進めばいいかわからずに、ひたすら光や出口を求めてさまよっている人が多いので、現在地と目的地を明確にして未来を見せてあげることで安心してもらいます。ストレスが抜けてくると体も随分変わる。だからこそ、体と心の両方からアプローチをする事がとても重要になります。

整体師は、困っている人の身近なヒーローになれる

人を感動させたいなら、「整体師」はぜひお勧めです。ただし、目的をしっかり見つけること。

なんのためにしたいのか？なぜそれをしたいのか？なぜするのか？
目的を見つけて、目標意識を持って授業を受けることで、何倍にも成長スピードが上がると思います。