専門学校データベース学費の横に、出典と確認日。

専門学校の初年度納入金に含まれるもの、含まれないもの

イメージ画像(AI生成)

初年度納入金の中心は、入学金、授業料、実習費、設備費の4つです。教科書代、実習着、検定料、研修旅行費は、納入金の外に置く学校があります。募集要項では、「学費」の表と「その他の費用」の注記を分けて読みます。

都内の私立専門学校・昼間部の初年度納入金は、平均で約132万円

東京都専修学校各種学校協会は、毎年、都内の私立専門学校に納付金を尋ねています。令和7年度の調査は332校が対象で、259校が答えました。昼間部の専門課程の総平均は次のとおりです。

昼間部・専門課程の総平均(調査では千円単位。円に直して掲載)
費目平均額
入学金183,000円
授業料740,000円
実習費138,000円
設備費176,000円
その他82,000円
合計1,318,000円

合計の最高額は368万円、最低額は41万5千円。学校による開きは大きい。平均は目安です。注記には「各科目ごとの平均値を集計しているため、横の合計は一致しない」とあります。足すと131万9千円。合計欄とは1,000円ずれます。

入学金は初年度だけです。2年次以降は授業料や実習費を納めるのが一般的だと、東京都専修学校各種学校協会のQ&Aは説明しています。設備費は、初年度だけの学校と、学年に分けて納める学校があります。

納入金の外に置く費用は、文部科学省の手引きでは別の表に書く

文部科学省の委託事業がまとめた情報公開の手引き(2017年3月)に、学費の公開例があります。「学費」の表には、入学金、授業料、実習・実験費が並びます。その下に、「その他必要となる費用」の表が別にあります。列は、教科書・用具代、研修旅行費(任意)、国家試験費用、その他です。

手引きは、初年度納入金や学費だけでなく、教科書代や実習費、試験費用を含めた卒業までの総額を、実習費などは必須か任意かも添えて示すよう学校に求めています。募集要項に「その他の費用」「別途」「学費に含まれていないもの」の欄があれば、そこから先は納入金の外です。

実在3校の例:納入金に含める範囲は、学校で違う

3校の公式サイトを確かめました。

各校の公式サイトの公表値(確認日 2026年10月12日・出典:各校の公式サイト)
学校・学科納入金に入っているもの別に書かれていた費用
東京医薬看護専門学校 看護学科(3年制)初年度納入額(目安)1,861,000円。入学金10万円、授業料104万円、総合演習費34万円、諸費用38万1千円(教科書教材費、必修の資格検定費、健康管理費)選択制の資格検定の受験料、スクーリングや学校行事等の交通費。海外研修は希望者のみ
専門学校日本ホテルスクール入学金・授業料・維持費。実務実習費、学校行事費、各種検定の初回検定料も学費に含む教科書・教材・実習服代(昼間部は1年次約8万円、2年次約5万5千円。2025年度実績)、同窓会費1万円、海外研修旅行費(2年次約60万円。昼間部はホテル・ブライダル実習の報酬で充当と注記)
千葉調理師専門学校 調理師科(1年制)合計1,255,000円(2027年度予定)教材費225,000円、研修旅行・特別講習会・傷害保険等145,000円

東京医薬看護専門学校は、納入額の表の中に諸費用まで入れています。それでも、学費のほかに諸費用を徴収していると明記し、「入学金や授業料以外の費用についても、内容を十分にご確認のうえご検討ください」と呼びかけています。

千葉調理師専門学校の調理師科は、納入金1,255,000円に別払いの370,000円を足した1,625,000円が、初年度に用意する額です。差は約37万円。学費の合計だけで見積もると、そのぶん低く出ます。

日本ホテルスクールは、含むものと含まないものを項目ごとに書き分けたうえで、検定料を学費に含める場合は受験しなくても返還しないと注記しています。条件も、金額と同じ重さで読みます。

「初年度」の数字は、手続時に払う額と年間の合計で別になる

納入金は、入学手続きの時点で払う分と、後から払う分に分かれることがあります。東京医薬看護専門学校の看護学科は、入学手続Ⅰ(入学金と授業料)が1,140,000円、入学前3月に納める入学手続Ⅱ(総合演習費と諸費用)が721,000円で、合わせて1,861,000円です。日本ホテルスクールの昼間部(ホテル科・英語授業コース)は、入学時納入金額合計が966,000円、年間納入学費合計が1,612,000円と書き分けています。

パンフレットの大きな数字が、手続時の額なのか、年間の合計なのか。用意する現金が変わります。東京都専修学校各種学校協会のQ&Aも、入学手続き時に納める金額は募集要項で確認するよう案内しています。

見積もりの前に、募集要項で確かめる4点

  • 「学費」の表に入っている費目。検定料や学校行事費、諸費用まで含むかどうか
  • 「その他の費用」「別途」の欄。教科書、実習着、研修旅行、保険、国家試験や検定の受験料
  • 金額の年度と性質。「2025年度実績」は過去の金額、「2027年度予定」は予定額、「目安」は概算
  • 納め方。手続時と後期に分かれるか、分納できるか

2年次以降まで含めた計算は専門学校の卒業までの総額の出し方に、ずれが生まれる理由は専門学校の学費、公表額と実際の支払いがずれる理由にあります。

出典と確認日

専門学校データベースで確かめる

専門学校データベースの学校ページには、公表された初年度の学費に確認日と出典を付けています。別払いの費用は学校ごとに書き方が違うため、気になる学校は公式サイトのリンクから募集要項の「その他の費用」まで確かめてください。学費と資格で探すでは学費の上限を決めて絞り込めます。分野ごとに見比べるなら、医療・看護・リハビリと調理・製菓・栄養の分野ページが使えます。

参考にした資料

  • 公益社団法人東京都専修学校各種学校協会「令和7年度 学生・生徒納付金調査」(専修学校各種学校調査統計資料 調査2) リンク:tsk.or.jp
  • 公益社団法人東京都専修学校各種学校協会「令和7年度 専修学校各種学校調査統計資料 概要版」 リンク:tsk.or.jp
  • 公益社団法人東京都専修学校各種学校協会「専修学校・専門学校・各種学校Q&A」 リンク:tsk.or.jp
  • 文部科学省委託事業「情報公開を活かした専修学校の質保証・向上に向けて 専修学校における情報公開実践の手引き」(2017年3月) リンク:mext.go.jp

この記事の数字は、記事に書いた出典の公表値です。変わることがあるため、出願前に最新の情報を確認してください。誤りはお知らせください。

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