ヨガの基本のポーズのひとつである「椅子のポーズ」。
シンプルな見た目に反してハードなのが特徴的なポーズです。
今回は、椅子のポーズについて詳しくご紹介します。
椅子のポーズとは?
「椅子のポーズ」はその名の通り、椅子に座るような形を取る立位のヨガポーズです。
サンスクリット語では「ウットゥカーターサナ」と言います。
「ウットゥカータ」は「力強い」や「激しい」ということを意味することからも想像できるように、筋力を必要とする力強いポーズです。
見た目以上に筋肉を使うポーズなので、長くキープするのがしんどいと感じる方も多いでしょう。
キツいですが、正しく行うことで、さまざまな効果が期待できるポーズでもあります。
椅子のポーズで得られる3つの効果
空気椅子に座るような見た目の「椅子のポーズ」。
椅子のポーズで得られる3つの効果をご紹介します。
下半身の強化
「椅子のポーズ」では、見えない椅子に座るかのようにヒザを曲げて腰を低くした姿勢をキープします。
そのため、ポーズを取っている最中は、太ももやお尻、お腹まわりの筋肉がしっかりと使われます。
トレーニングで行われるスクワットによく似たポーズであり、下半身の筋力を強化させる効果が期待できます。
ダイエット効果
「椅子のポーズ」は、正しく行うことでダイエット効果も期待できます。
椅子のポーズをキープすることで、インナーマッスルが鍛えられ、体幹強化につながります。
体幹が強化されると姿勢をまっすぐに保つことができるため、内臓が正しい位置に収まり、内臓の機能が活性化されます。
内臓の機能が活性化されることで、血流の改善、代謝アップにつながり、痩せやすいカラダ作りにつながるのです。
また、椅子のポーズで使われる太ももの前面にある大腿四頭筋は、カラダの中で最も大きな筋肉。
大きな筋肉を使って鍛えることもまた、代謝アップにつながり、ダイエット効果が期待できます。
ヒップアップ
「椅子のポーズ」では、太ももからお尻にかけての筋肉をよく使います。
ポーズをキープするためには、大臀筋や中臀筋をしっかりと使わなければなりません。
お尻まわり全体の筋肉が刺激されるため、ヒップアップにも効果的が期待できるのです。
椅子のポーズのやり方
それでは「椅子のポーズ」に挑戦してみましょう。
やり方はとてもシンプルです。
- まっすぐに立ち、足の間は骨盤の幅くらい開いておく。
- ゆっくりと息を吸い、吐きながらヒザを曲げ、お尻を斜め後ろに下げる。ヒザはつま先よりも前に出ないようにする。
- そのまま息を吸い、両腕を斜め上に上げる。目線はまっすぐ、または斜め上を見る。
- そのまま3〜8回呼吸する。
椅子のポーズの注意点
「椅子のポーズ」で注意したい大きなポイントはふたつあります。
ひとつ目はヒザのポジションです。
ヒザは、つま先よりも前に出ないように注意しましょう。
前に出てしまうとヒザに負担がかかり過ぎるたり、太ももばかりに負担がかかってしまい、理想的な効果が得られません。
なるべく重心は後ろにして、カカトに体重が乗るようにしましょう。
ふたつ目は、背筋をまっすぐにキープすることです。
椅子のポーズではつい腰が反ってしまいます。
体幹を使って腰が反らないように、背筋をまっすぐにキープしましょう。
椅子のポーズ|2つのバリエーション
バリエーション①ねじった椅子のポーズ
ひとつめにご紹介するバリエーションは、「ねじった椅子のポーズ」です。
椅子のポーズにねじりを加えることで、さらにバランス感覚や筋力が必要になります。
“ねじり”は普段はあまり行わない行為であり、内臓の活性化、お腹の筋肉への刺激、血行促進など、さまざまな効果が期待できます。
- まっすぐに立ち、足の間は骨盤の幅くらい開いておく。
- ゆっくりと息を吸い、吐きながらヒザを曲げ、お尻を斜め後ろに下げる。ヒザはつま先よりも前に出ないようにする。
- そのまま息を吸い、両腕を斜め上に上げる。目線はまっすぐ、または斜め上を見る。
- 息を吸いながら背筋を伸ばし、吐きながらウエストから右にねじる。同時に、上げている左ヒジを右の太もも、もしくはヒザの外側に引っかける。
- 右の手のひらを左の手のひらに合わせて合掌する。視線は天井へ。そのまま3〜8回呼吸する。
- 終わったら反対側も同じように行う。
バリエーション②ヨガブロックを使った椅子のポーズ
続いてご紹介するのは、ヨガブロックを使った「椅子のポーズ」のやり方です。
ヨガブロックを使うことで、内腿の筋肉の使い方を体感でき、ポーズをより正しく行うことができます。
内腿を意識して使うことで、ポーズがより安定するでしょう。
- まっすぐに立ち、足の間は骨盤の幅くらい開いておく。
- ヨガブロックの薄い面をヒザの間に挟む。
- ゆっくりと息を吸い、吐きながらヒザを曲げ、お尻を斜め後ろに下げる。
- ヒザでヨガブロックをしっかりと挟みつつ、ヒザがつま先よりも前に出ないようにする。
- そのまま息を吸い、両腕を斜め上に上げる。目線はまっすぐ、または斜め上を見る。
- そのまま3〜8回呼吸する。
椅子のポーズを深めよう
見た目よりも難しく、筋肉を使うのが「椅子のポーズ」です。
注意点に気をつけながら正しく行い、より良い効果を得ましょう。
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