専門学校データベース学費の横に、出典と確認日。

メディカルトレーナーとは。国家資格ではない民間の呼び名と、めざせる資格・学び方

メディカルトレーナーは国家資格の名前ではなく、医療の知識を生かしてけがの予防や回復を支えるトレーナーを指す民間の呼び名です。厚生労働省の国家試験の一覧にも、日本スポーツ協会の公認資格にもこの名前はありません。この仕事をめざす人が取る資格は、国家資格の柔道整復師・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師・理学療法士(養成校で3年以上学び国家試験に合格)と、民間資格のJSPO-ATなどです。

メディカルトレーナーをめざす人が取る資格の早見表

「メディカルトレーナー」を名乗る資格そのものはないため、この呼び名で働く人が持つことの多い資格を並べました。国家試験の日程と受験手数料は、厚生労働省が2026年9月1日付で公示した次回試験の内容です。

メディカルトレーナーをめざす人が比べる資格(確認日 2026年11月4日・出典:厚生労働省、日本スポーツ協会、各団体の公式サイト)
資格種類(所管・認定)受験資格の主な条件受験料試験の形
柔道整復師国家資格(柔道整復師法)指定された学校・養成施設で3年以上学ぶ23,900円筆記試験(2027年3月7日)
はり師国家資格(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)認定された学校・養成施設で3年以上学ぶ19,500円筆記試験(2027年2月28日)
きゅう師国家資格(同上)同上19,500円筆記試験(2027年2月28日)
あん摩マッサージ指圧師国家資格(同上)同上19,500円筆記試験(2027年2月27日)
理学療法士国家資格(理学療法士及び作業療法士法)指定された学校・養成施設で3年以上学ぶ10,100円筆記試験(2027年2月21日)、口述・実技試験(2月22日)
JSPO-AT民間資格(日本スポーツ協会の公認資格)推薦を受けて養成講習会を受けるか、承認校の適応コースで学ぶ検定試験22,000円(新カリキュラム・税込)実技確認テストに合格後、基礎・応用をコンピュータで受験
JATI-ATI民間資格(日本トレーニング指導者協会)個人正会員で養成講習会を受講。理学療法士・柔道整復師などは一般科目が免除33,000円(税込)マークシート、一般・専門 各90分・90問
NSCA-CPT民間資格(米国NSCA。窓口はNSCAジャパン)会員、満18歳以上、高校卒業。認定にはCPR/AED46,090円(税込)テストセンターで155問・3時間

国家資格の受験資格は、どれも大学に入学できる人(高校卒業など)であることが前提です。民間資格は団体ごとに条件が違います。

「メディカルトレーナー」が国家資格ではないといえる根拠

厚生労働省の「資格・試験情報」のページには、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師など、厚生労働省が実施する国家試験が並んでいます。2026年11月4日に確認したところ、この一覧に「メディカルトレーナー」や「トレーナー」の名前の試験はありませんでした。

スポーツ指導者の資格を定めている日本スポーツ協会の公認資格にも、「メディカルトレーナー」はありません。協会の「メディカル・コンディショニング資格」は、スポーツドクター、スポーツデンティスト、アスレティックトレーナー、スポーツ栄養士の4つです。名前が似ていますが、メディカルトレーナーという資格があるわけではありません。

では、この呼び名はどこで使われているのか。専門学校の学科やコースの名前に多く見られます。

これらは学校が教える内容を表すためにつけた名前で、卒業すると「メディカルトレーナー」という国の資格がもらえるわけではありません。学校を比べるときは、その学科で「どの資格の受験資格が得られるか」を見てください。受験資格と資格の違いは「取れる」と「受験資格」の違いの記事で説明しています。

学び方は3つ。国家資格・JSPO-AT・民間資格

国家資格の養成校に通う

柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、理学療法士は、厚生労働省の公示によると、決められた学校・養成施設で3年以上学ぶことが受験の条件です。独学では受けられません。専門学校で3年か4年学び、卒業の年度の2月から3月に国家試験を受けます。医療の国家資格を持ったうえで、スポーツの現場で働く道です。

JSPO-ATの承認校や講習会で学ぶ

日本スポーツ協会のアスレティックトレーナー(JSPO-AT)は、スポーツ活動中のけがの予防、コンディショニングとリコンディショニング、安全と健康の管理、医療資格者へ引き継ぐまでの救急対応を担う資格です。協会が承認した大学・専門学校で決められた科目を履修するか、加盟団体の推薦を受けて養成講習会を受け、実技確認テストと検定試験に合格すると資格を登録できます。承認校の一覧と学費はJSPO-ATをめざせる専門学校の記事にまとめました。

民間資格を受験する

NSCA-CPTやJATI-ATIは、学校に通わなくても条件を満たせば受験できます。NSCAジャパンは受験に必須の講習を設けていません。トレーニング指導の資格として、国家資格と組み合わせて持つ人もいます。NSCAジャパンは、NSCA-CPTの取得者に理学療法士や柔道整復師もいると紹介しています。くわしくはパーソナルトレーナーの資格の記事を見てください。

学校で学ぶ場合の学費の例

メディカルトレーナーという言葉を学科名に使う学校と、国家資格とATを両方めざせる学校の学費を、公式サイトの記載どおりに挙げます。

  • 東京スポーツ・レクリエーション専門学校 アスレティックメディカルトレーナー科(2年):初年度合計1,000,000円(入学金100,000円・授業料650,000円・総合演習費250,000円)、別に諸費用145,000円。卒業までの学費は1,900,000円、諸経費は365,000~445,000円です。
  • 東京リゾート&スポーツ専門学校 スポーツトレーナー科(2年。メディカルトレーナーコースを含む):1年次1,150,000円、2年次1,050,000円。教科書代や実習費などが別に年約25~35万円かかります。
  • 東京メディカル・スポーツ専門学校 柔道整復師科 午前コース(3年):1年次の学費161万円、卒業までの学費474万円(諸費用は別)。鍼灸師科(3年)は1年次165万円、卒業まで485万円です。

東京メディカル・スポーツ専門学校は、柔道整復師科や鍼灸師科と、東京スポーツ・レクリエーション専門学校のアスレティックメディカルトレーナー科に同時に入る「Wスクール制度」を設けていて、両校に在籍する期間は学費が減免されます。国家資格とATの両方をめざすと年限も費用も増えるので、卒業までの総額で比べることが大切です。総額の見方は卒業までにかかる費用の記事にあります。

学校や講座を選ぶときに確かめたいこと

  1. その学科で、どの資格の受験資格が得られるか。国家資格なら、文部科学大臣・厚生労働大臣・都道府県知事の指定や認定を受けた学校・養成施設かどうか。
  2. JSPO-ATをめざすなら、日本スポーツ協会の承認校一覧に、その学校と学科が載っているか。
  3. 「メディカルトレーナー認定」などの名前の修了証がもらえる場合、それはどの団体が出すものか。国家資格ではないことをわかったうえで、内容と費用を比べる。
  4. 学費のほかに、教材費・実習費・資格の検定料がいくらかかるか。

スポーツと医療の両方の学校は、スポーツ・トレーナー分野の一覧と医療・看護・リハビリ分野の一覧から探せます。国家資格と民間資格の違いはスポーツトレーナーの資格の種類の記事でも整理しています。制度や学費は変わることがあるので、出願や申し込みの前に公式サイトで最新の情報を確かめてください。

出典と確認日

参考にした資料

この記事の数字は、記事に書いた出典の公表値です。変わることがあるため、出願前に最新の情報を確認してください。誤りはお知らせください。

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