嘉門 有希さん
保有資格
- 全米ヨガアライアンスRYT200修了
- IHTA認定ヨガインストラクター2級・1級 取得
- IHTA認定シニアヨガベーシックコース修了
- 高橋エマによるおやすみ瞑想®ヨガニドラーTTC修了
ヨガ指導者資格取得後、すぐにヨガインストラクターの道を歩み始め、歯科医院での勤務、母親としての義務と、3足の草鞋を履いているという嘉門有希さん。
優しい笑顔と透明感のある声、言葉の一つ一つを大切に丁寧に伝えてくる真摯なお人柄が魅力的な先生です。
しかし、有希さんの人生には不安を感じやすい性格に苦しんだり、過度なストレスが原因で患った病気など、多くの苦悩がありました。
「ヨガの存在に救われた」と話す有希さん。苦悩とどう向き合い、乗り越えてきたのか?
嘉門有希さんに詳しく聞いてみたいと思います。
ヨガとの出会いを教えてください
ヨガは高校生の時に始めました。
母がスポーツクラブでヨガを習っていたのがキッカケで、週に1度一緒にレッスンを受けていました。
途中、離れた期間もありましたが、大学生活、社会人、結婚、出産と16年に渡りヨガを続けています。
いつからヨガインストラクターになろうと思ったのでしょうか?
2つの大きなキッカケがありました。
1つ目は、前職では憧れの仕事を手に入れ、キャリアウーマンとしてバリバリ働いていました。
ですが、強いストレス状態が続いて「潰瘍性大腸炎」を患い1ヶ月間入院することに。退院してからも、今後の仕事や自分の心の状態に不安感が高まり苦しんでいました。
そんな私を救ってくれたのは「ヨガ」の存在です。
ヨガをしている時間だけは、不安感が薄まって心が楽になれたんです。ヨガを続けたお陰で、病気とは上手く付き合えています。
2つ目は、出産後に当時住んでいた建物にホットヨガスタジオがあったことがキッカケで、離れていたヨガを再開できました。
その時、先生がお話されていたヨガ哲学に感銘を受けて、ポーズや呼吸法の背後にあるヨガ哲学という基盤を学べば、もっと楽しく生きられるんじゃないかと思ったんです。
2021年2月にヨガを再開し、4月には養成講座を受講していました。
この時点では、「ヨガインストラクターになりたいから養成講座を受講する」という明確な目的はなかったのですが、養成講座が始まると、もっとヨガが好きになりました。
こんなに好きなことは「人に伝えたい」と強く思い、自然とヨガインストラクターになろうと決意していました。
私は人前に立つのは元々苦手な性格で、物事を考え過ぎちゃったり、不安になることが多いタイプなんです。
ですが、この時だけは「ヨガインストラクターになりたい!」、「伝えたい!」と何の不安もなくて、自分とは思えない突き抜けた力がありました。
YMCで資格を取得しようと思った理由を教えてください
1番に解剖学に詳しい講座であったことです。
長いことヨガの練習を続けていたので、何となくアーサナはとれていましたし、アーサナ名なども知っていました。
ですが、そのアーサナが健康を目的にした場合に、どこの筋肉に働きかけているのかなどは知りません。
そう言った学びが出来るカリキュラムであることが、自分が学びたいことに合っていると思いました。
色々な先生方がいらっしゃることも魅力的でした。
講座の先生方以外にも、スタジオレッスンを担当している先生は基本が備わった上で、それぞれの得意分野に特化されているので、養成講座の学び+αで、学びを補える環境なのが嬉しかったです。
私はヨガ哲学に興味がありましたので、その道に詳しい先生(高橋エマ)に出逢えたのも嬉しかったです。
他には、大勢の卒業生がいる養成学校ですので「安心感」があり、それは「自信」に繋がりました。
同期生が多く心強かったです。今も同期と集まってヨガ活動をシェアしながら、前向きな刺激を沢山もらっています。
ヨガインストラクターデビューは同期との絆でスタートしました
今年の5月から同期生が主催していたヨガクラスを引き継いで週に1度レッスンをしています。
自主開催クラスで、レンタルスタジオを契約し、元々通っていた生徒さんと新規で通ってくれてる生徒さんとで、アットホームな空間でお伝えさせてもらっています。
ヨガインストラクターとしてスタートできるキッカケをくれた同期の存在に感謝しています。
有希さんが生徒さんと接する時に大切にしていることはありますか?
オッケーサインを出してあげられる先生でいることです。
お話したように、私は自分に対して自信に満ち溢れているタイプではありません。
子育てで悩んでる時、子供と2人で過ごしている時に、なんだか社会から一歩離れたような感覚になりこれでいいのかと不安に感じることもありました。
日常生活で外側にばかり意識が向きやすいところもあります。
人にどう思われているか気になったり、人と比べてしまうことも多いです。
なかなか自分にオッケーサインを出せない時に、ヨガの先生が「オッケー」を出してくれたことで、少しずつ自分にも「オッケー」を出してあげられるように(受け入れられるように)なったんですね。
すると、不安な気持ちって消えていくんです。
私みたいな人も多いのではないかなと思うので、同じように悩んでいる人に「オッケーサイン」を出せる人でありたいと思います。
今後は、どのようなクラスを展開したいと考えていますか?
「癒し」のクラスを伝えたいです。特に、おやすみ瞑想(ヨガニドラー)をスタジオクラスで伝えたいです。
おやすみ瞑想には私が感銘を受けたヨガ哲学の癒し、自分にオッケーサインを出せるという癒しまで全てが詰まっています。
おやすみ瞑想は声のガイド瞑想ですが、アーサナ指導も行います。
これまでの学び全てを活かせると思いますし、ティーチングしている時に「私らしいなあ」って不思議と思えるんです。
伝えたいことを違和感なく言えるような心地よさがあります。
聴くことさえできれば、行えるヨガですので、シニアの方や、男性でヨガをすることに対して不安がある方にも、ヨガの素晴らしさを知ってもらえる窓口になれればと思っています。
また、私にヨガと出逢うキッカケをくれた母が病にかかり、大好きだったヨガを以前のように練習できなくなりました。
今も元気で笑っていますが、再びヨガをした時の笑顔を取り戻してあげたいです。
母と同じような苦しみを抱えている女性達に「キャンサーケアヨガ」を伝えたいというのが一つの目標です。
YMCでの出会いや学んだことは、私にとって人生の宝ものとなり、今後の人生を楽しみにしてくれています。
学ぶことがこんなに楽しくて、こんなに夢中になったのは久しぶりでした。入学を決意した時の自分に、「ありがとう」と伝えたいです!
ライター情報
ヨガ講師/ライター
10代から17年間に渡り女優として活動した後、ヨガ講師に転身。脳科学、心理学、ヨガ哲学、瞑想を学び、月の満ち欠けに合わせたオリジナルヨガ《癒しの月ヨガ®》を伝え続けている。
ヨガを通して自分の内側に宿る癒しの力に気づき、健やかに生きていくサポートをすることをライフワークとしている。
2022年おやすみ瞑想®ヨガニドラー指導者養成講座を立ち上げ、ヨガインストラクターの育成にも励んでいる。