自宅サロンは、スペースが確保できれば比較的に低リスクで始められるとあって、近年人気の開業スタイルです。特に、小さなお子さまがいる場合、時間の自由度が高いことから、主婦の方でもご自宅開業を目指される方も増えています。
とはいえ、自宅であるがゆえのデメリットも。「こんなはずじゃなかった」を回避するためにも、自宅サロンについて正しく理解しておく必要があります。
ということで、本記事では自宅でアロマサロンの開業を検討している方に、自宅サロン開業時に押さえておきたい「メリット」と「デメリット」について紹介します。
自宅サロンを開業するメリット
自宅サロンを開業する主なメリットは、大きく分けて大きく5つです。
- 開業資金が少なくて済む
- 固定費が抑えられる
- 家事・育児などと両立しやすい
- 通勤時間がゼロ
- お客さまとの距離を縮めやすい
順番に解説していきます。
①:開業資金が少なくて済む
自宅サロンを開業する最大のメリットは、少ない開業資金で始められること。自宅の一室を施術スペースにすることで、大幅に開業コストを下げることができます。
物件を借りて営業する場合、店舗となる物件にかかる費用は、開業資金の中でも大きな金額となります。集客に有利な立地やよい場所で借りようと思えば、当然ですが家賃は高くなります。
思うように客足が伸びなくても家賃さえ工面できれば営業を続けられますので、家賃の悩みが消えるだけでも心理的メリットはかなり大きいです。
②:固定費が抑えられる
自宅サロンでは、一部を自宅・一部をサロンとして使用したり、水道・光熱費も自宅と仕事で共用で使います。このようなプライベートと仕事利用が混在した支出は、「家事按分」として一部を経費にできます。
自宅サロンを運営する場合、家事按分として経費計上できる代表的な項目は以下の5つです。
- 家賃
- 電気料金
- ガス、水道費
- 通信費
- 駐車場 など
家事按分をすることによって、必要経費として計上できる金額が増えるので、「節税に繋がる」というメリットがあります。
③:家事・育児と両立しやすい
物件を借りて開業する場合、小さなお子さんの面倒を見ながら仕事をするのは難しいですが、自宅で開業となればそれも可能。仕事と家事・育児の両立がしやすいというのが自宅サロンのメリットです。
また、子どもが小さいうちは突発的な発熱などの病気が起こりやすく、急に帰宅しなければいけなくなるときもあります。そんなとき、アルバイトなどで雇用されていると、たびたび休んだり早退したりすれば、ほかのスタッフにも気を遣いますが、自宅サロンであればその心配もありません。
お子さんを預けずにサロンを運用したいということなら、子育て中を逆手に「お子さま連れOK」にして、アットホームな空間づくりで展開するといった方法も考えられます。
④:通勤時間に伴うストレスゼロ
自宅サロンなら、通勤時間はゼロです。これにより、肉体的・感情的ストレスから解放されます。
ある調査によると、通勤時間に20分以上かかる場合、慢性的なストレスに陥り、肉体的・感情的にも疲れやすいという結果もあります。
交通費も必要ないので、少しではありますが費用削減にも貢献します。
⑤:お客さまとの距離を縮めやすい
自宅サロンはお客さまと近い関係性を作りやすいというメリットもあります。スタッフは自分ひとりなので、常にマンツーマンでの接客・施術となります。
また、美容系のサービスを利用する女性の中には、他のお客さんと会いたくないという考えを持つ人や、小さなお子さんがいるためサロンに通えないという女性は少なくありません。
自宅サロンなら「プライベートサロン」としての見せ方をしたり、「お子さまづれOK」を掲げることで自宅サロンという特徴を強みに変えることもできます。
自宅サロンのデメリット
ここまで自宅サロンのメリットをお伝えしてきましたが、反対にデメリットについても見ていきましょう。
主なデメリットは以下の4つです。
- 立地条件を選べない
- 仕事とプライベートの区別がしにくい
- 家族の協力が必要
- 近隣トラブルにも配慮
それぞれ、詳しく見てみましょう。
①:立地条件を選べない
自宅の場所はすでに決まっています。自宅の立地が最寄り駅から近いなど、わかりやすい場所にあれば問題はありませんが、逆の場合は集客に影響が出ることも考えられます。
また、住宅街だと人通りも少ないため、看板を出したとしても新規の顧客獲得はあまり望めません。自宅サロンは知名度を上げにくいのが難点です。
そのため、リピーター獲得や口コミなど、自宅サロンとしてできる集客に力を入れる必要があります。
②:仕事とプライベートの区別がしにくい
普通に考えれば、自宅は「心の休まる場所」です。いわゆるオフの状態で過ごせる場所。
しかし、自宅サロンは自宅と仕事場が同じになってしまうため、オンとオフの切り替えが難しくなります。そのため、できるだけ明確なタイムスケジュールの設定が大切です。
また、オフの日は自宅兼職場を飛び出して、思いっきりリフレッシュする機会を設けましょう。プライベートを充実させることも、自宅サロンを上手に運営させるには必要なポイントです。
③:家族の協力が必要
自宅でサロンを開くなら、ご家族族の協力は必須です。
隣の部屋から生活音や子どもの声などの騒音があると、せっかくのリラックスムードも台無しに。お客さまによっては、不快な気持ちにさせてしまうかもしれません。
また、知らない人を家に招くことに不安を感じるご家族もいます。事前に、1日のスケジュール、営業日、お客さまの導線、実際に必要な協力などを丁寧に説明し、話し合っておくようにしましょう。
「開業当初は営業日を少なくしておき、理解してもらいながら徐々に営業日数を拡大していく」といった工夫も大事です。
④:近隣トラブルにも配慮
自宅サロンでは、近隣トラブルについても意識しなければいけません。お客さまとのトラブルよりも、意外と近隣に住む方と生じるトラブルの方が多いこともあります。
トラブル事例としてよくあるのは、以下の3つ。
- 人の出入りによるクレーム
- 看板の設置などによるクレーム
- 違法駐車に関するクレーム など
近隣住人の方の理解得られるように事前に報告をしたり、マンションでの開業を考えている場合は事前に管理会社に確認するようにしましょう。
まとめ
本記事では自宅サロンを開業する場合のメリットとデメリットを紹介しました。
家にいながら仕事ができる自宅サロンは、コストをはじめ多くのメリットがあります。一方で、自宅であるがゆえのデメリットも抱えています。
本記事で紹介したメリットとデメリットを比較してメリットが大きいと感じた場合は、自宅での開業はおすすめです。物件を借りて開業するよりも圧倒的にハードルが低く、無理のない範囲で工夫して乗り越えられるものもたくさんあります。自分の思い描く自宅サロンを、一歩ずつ実現していきましょう。
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