多くの女性が悩んでいる「便秘」。
便秘は美容にも健康にもよくないと知り、しかたなく薬の力を借りている人、あらゆる解消法を試している人、あきらめて放置している人までさまざまです。
そこで、しつこい便秘に悩む女性にこそオススメしたいのがヨガ。
「便秘解消」と検索すれば「体操」や「ヨガ」なんて関連ワードもすぐに上がってくるので、「ヨガで便秘を改善したい」と興味を持っている人も多いのでは?
この記事では、便秘解消に便秘解消に効果的な呼吸法とヨガポーズを丁寧にご紹介いたします。
便秘になってしまう原因とは?
便通は毎日あるのが正常な状態。
便通がなかったり、便が硬かったり少なかったりするのを便秘と言います。
なぜ便秘になってしまうのか、2つの原因について解説します。
女性ホルモンの影響
「女性は男性よりも便秘になりやすい」と言われています。
男性よりも腹筋が少ないため便をうながす力が弱いからというのもありますが、女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンが便秘につながる原因の一つ。
黄体ホルモンは水分や塩分をカラダにため込もうと指示を出すため、便の水分も持っていかれてしまい便が硬くなってしまうのです。
生理前などに便秘が多いのも、黄体ホルモンが原因になっています。
ストレス
ストレスは、便秘の大きな原因のひとつ。
ストレスにすばやく影響を受けてしまうのが、腸です。
脳と腸は密接な関係にあり、ストレスを感じると腸が影響を受けてしまいます。
逆のケースもしかり、腸の調子が悪いと脳は不安やストレスを感じるようになってしまうもの。
旅先など、環境が違う場所ではストレスを感じやすく便秘になりやすいと言われています。
便秘解消に即効性のあるヨガポーズ2選
内臓を刺激して腸の活動を促し、便意をもたらすのに即効性のあるポーズを2選ご紹介します。
ねじりのポーズ
ねじりのポーズの中でもとても簡単な、片足を伸ばして行うねじりのポーズ。
普段の動作ではなかなかやらない「ねじり」をすることで、腸の活性化をうながします。
腸が刺激され、溜まっている老廃物を排出しようとしてくれます。
このポーズは腹筋も鍛えられウエストの引き締めにもつながり、ひとつで二度と美味しいポーズ。
- 両足を前に伸ばして座り、左足のヒザを曲げ、背筋を伸ばす。
- 息をゆっくり吸いながら右手を上に上げる。
- ゆっくり吐きながら、右手のヒジを左足のヒザにひっかけて、左にウエストからねじる。
背中が丸くならないようにピンと伸ばしましょう。
丸くなってしまうと「ねじり」が上手くできません。
また、呼吸を利用するとよくねじれます。
息を吸う時に背筋を伸ばすのを意識し、吐く時にウエストからねじるのを意識しましょう。
橋のポーズ
カラダの後ろを反らせる後屈のポーズのひとつ。
英語ではハーフブリッジとも呼ばれます。
普通のカラダ全体を反らせるブリッジとは違って、肩や頭、腕と足のサポートがあるため比較的やりやすい後屈のポーズと言えるでしょう。
骨盤まわりの筋肉を使うので、骨盤まわりの血行を促進し腸を活性化して便意をうながします。
オシリの筋肉も使うので、毎日やることでヒップアップにも効果アリ。
- 仰向けに寝て、腕は手のひらを下にして伸ばしておく。
- 両ヒザを曲げ、カカトが手で触れるくらいの位置に置いて、息をゆっくり吸う。
- 息をゆっくり吐きながら、床を腕全体と足の裏で押して骨盤を上げる。
- 床で両腕を近づけ指を組む。このまま数回ゆっくり呼吸する。
- 手を解放し、そっと骨盤を床に下ろす。
腕全体と、足の裏をしっかり床にくっつけて押しましょう。
どこかが浮いていると、筋肉が上手く働きません。
股関節まわりの筋肉がストレッチされる感覚を意識しましょう。
自律神経を整えつつ便秘解消のヨガポーズ2選
ホルモンのバランスやストレス解消に欠かせないのが、自律神経のバランス調整。
腸の働きを刺激しながら、自律神経を整えるのにも効果的なポーズを2つご紹介します。
コブラのポーズ
こちらも比較的簡単な、基礎的なヨガのポーズ。
お腹まわりを伸ばすので胃腸を刺激し、働きを活性化します。
胸を開き呼吸をしやすくしてくれるので、気持ちがスッキリしストレス解消にも効果的。
リラックス効果が高く、自律神経のバランスを整えてくれると言われています。
- 床にうつ伏せで寝て、両手は肩の下に置く。ワキをしめる。
- ゆっくり息を吸いながら手で床を押し、胸を斜め上に押し上げる。目線も斜め上にする。
- このまま数回ゆっくり呼吸する。
- そっとうつ伏せに戻る。
手で床を押しつつ、肩も下に下ろして首を長くしましょう。
胸と首回りの緊張を解放し、気持ちのいい呼吸をしましょう。
猫の伸びのポーズ
背中や肩甲骨が凝り固まっている人には少しやりツラいかもしれませんが、背中の柔軟性がある人にはとても気持ちがいいポーズ。
胸まわりがよくストレッチされ、深い呼吸を手助け自律神経を整えてくれます。
さらに、腸や胃を刺激し、内臓機能を活性化させてくれます。
猫が伸びている様子にとてもよく似たポーズです。
- 四つん這いになる。
- 手を少しずつ前に歩かせて胸を床につける。このまま数回ゆっくり呼吸する。
- 手で床を押し、四つん這いに戻る。
アゴを床につけても、額をつけても構いません。
自分のカラダが気持ちのいいやり方でやりましょう。
便秘解消にはヨガの腹式呼吸もオススメ!
しかし、「お腹をねじったり、もんだり、いろいろやってはみたけれど、ぜんぜん出ない!」と、「腸ヨガ(美腸ヨガ)」でも解消できない便秘に悩む人も少なくありません。
しつこい便秘の解消にはまず「腹式呼吸」がオススメです。
便秘に呼吸? と疑問に思うかもしれませんが、呼吸法の便秘解消効果はあなどれません。
ねじったり、揉んだりも腹式呼吸に合わせて行なった方が即効性が増します。
「呼吸ならいつもしているよ!」という方、ちょっと待ってください。
真剣に取り組む呼吸と無意識に行なっている普通の呼吸はまったく違うものなのです。
さっそく腹式呼吸のやり方について解説しますので、2分で便秘解消するためにも是非ともやってみましょう!
- まずは仰向けに横になります。
- 片手をお腹に当てます。
- 鼻、または口からゆっくり細く長く息を吐き出します。
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹を少しずつ膨らませます。その時に、お腹に呼吸が入って膨らんでいくのをお腹に触れている手で確認します。
- お腹が大きく膨らんだら息をゆっくり吐き、お腹をゆっくり元のサイズに戻します。息を吐ききった時に、骨盤底筋まで引き締めます。
2分間にわたり③~⑤を5〜10セット繰り返します。
思ったよりハードに感じられるはずです。
はじめは吸う息も吐く息も8秒くらいで行うことを目標とし、少しずつ時間を長くしていきましょう。
腹式呼吸がどうして便秘解消に即効なの?
腹式呼吸が便秘解消に即効な理由は2つあります。
- 呼吸によって腸をマッサージするように動かしているから。
- 自律神経に働きかけているから。
呼吸も自律神経に支配されていているので、私たちは無意識に呼吸をしています。
しかし呼吸だけは、自分の意思で長くしたり、ゆっくりにしたり、強くしたりとコントロールすることができますよね。
呼吸をゆっくりに、特に吐く息を長くすると副交感神経が優位になります。
つまり、腹式呼吸を行って副交感神経を意識的に優位にさせることで、腸が活性して便秘解消につながるのです。
これが呼吸法によって便秘解消を促す2つ目の理由です。
「腹式呼吸」をしっかり行う=副交感神経を優位にする→胃腸を活性する→便秘などが自然に整うようになる。
ポーズが苦手、体調が悪くてヨガができないといった人でも呼吸法ならできます。
腹式呼吸も回数を重ねるごとに上達しますので、ぜひ何度も取り組んでみてください。
これまで色々なポーズを行ったけれどあまり便秘解消の効果がなかったと言う人も、もう一度、腹式呼吸を意識しながらポーズを行ってみてください。
実際、腹式呼吸をおこなったことで2分で便秘解消したという声もあるんです。
ヨガの便秘解消と共に生活も見直そう
とはいえ、カラダはすべてつながっています。
上述したヨガポーズや呼吸法がうまくできても、食べ物に偏りのある不摂生をしていたり、生活のリズムが不規則だったりすると自律神経は乱れがちになります。
- なるべく毎朝同じ時間に起きて、夜は同じ時間に寝る。
- 食べるときはよく噛む。
- 食物繊維や発酵食品など腸内環境を整えてくれる食材を意識的に食べる。
- 日中の水分摂取量が足りていない場合は水分補給を見直す。
といった基本的なことも便秘解消に大切。
どれかがしっかりとできていないと、ヨガによる便秘解消に即効性を感じないかもしれません。
便秘に悩んでいるということは、生活かカラダのいずれかに問題を抱えているというサインなので、見逃さずにしっかりと対策をとりましょう。
心身が整っていれば、本来カラダは便秘になりません。
人間がもともと持っている「排泄力」を取り戻し、「貯めないカラダ」を目指してください。
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