ヨガインストラクターの業種とは?【正しい答え方教えます】

ヨガインストラクターの業種とは?【正しい答え方教えます】

公的な書類やアンケートで「業種は何ですか?」と尋ねられ、どのように答えればいいか悩んでいませんか?

確かに、ヨガインストラクターのような特定の職業で働いていると、自分の業種をどのカテゴリに分類すれば良いのか分かりづらいですよね。

ということで、本記事では、「業種」と「職種」の違いを明確にし、ヨガインストラクターがどの業種に属するのかを具体的に解説します。

 

業種とは?

業種とは?

業種について理解することは、個人事業主として活動するヨガインストラクターにとっても重要です。

業種とは「どのようなビジネスを行っているか」を示します。ヨガインストラクターの場合、一般的に「教育」に該当する業種に分類されます。これは、ヨガの指導を通じて健康や福祉の増進を図る事業を行っているためです。

 

日本の業種の分類

日本では、業種の分類としてはいくつかありますが、国勢調査などでも使用される「厚生労働省編職業分類(令和4年改定)」では業種を15種類に分類しています。

厚生労働省編職業分類(令和4年改定)
  1. 管理的職業
    企業や組織の経営や管理を行う職業。経営戦略の策定や人材管理、財務管理などが主な業務です。
  2. 研究・技術の職業
    科学的または技術的な研究、開発を行う職業。実験、分析、技術開発が主な仕事内容です。
  3. 法務・経営・文化芸術等の専門的職業
    法律相談、企業経営の助言、文化芸術活動など、特定の専門知識を要する職業。
  4. 医療・看護・保健の職業
    患者の治療や看護、保健指導を行う職業。医師、看護師、保健師などが含まれます。
  5. 保育・教育の職業
    幼児の保育や学生への教育を行う職業。保育士や教員などがこのカテゴリに属します。
  6. 事務的職業
    書類の整理、データ入力、事務処理などのオフィスワークを行う職業。
  7. 販売・営業の職業
    商品の販売やサービスの提案を行い、顧客との関係を築く職業。
  8. 福祉・介護の職業
    高齢者や障害を持つ人々の日常生活の支援を行う職業。介護士や社会福祉士が該当します。
  9. サービスの職業
    接客、飲食、美容など、直接顧客にサービスを提供する職業。
  10. 警備・保安の職業
    施設の警備や公共の安全を守るための職業。警備員や消防士が含まれます。
  11. 農林漁業の職業
    農作物の栽培、森林の管理、漁業など、自然資源を利用した職業。
  12. 製造・修理・塗装・製図等の職業
    工場での製品製造、機械の修理、建物の塗装、製図作業を行う職業。
  13. 配送・輸送・機械運転の職業
    貨物や人を目的地まで輸送する職業。ドライバーや機械オペレーターが含まれます。
  14. 建設・土木・電気工事の職業
    建物や構造物の建設、道路や橋の建設、電気設備の施工を行う職業。
  15. 運搬・清掃・包装・選別等の職業
    物品や資材の運搬、施設や公共の場の清掃、商品の包装や選別作業を行う職業です。これらの作業は物流やメンテナンスに欠かせない役割を担っています。

 

また、総務省が区分している「日本標準職業分類」では業種を20種類に分類しています。

日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定)
  1. 農業、林業
    農産物の栽培や森林管理を行う業種。食料生産と自然資源の保全が主な活動です。
  2. 漁業
    海や川で魚介類を捕獲する業種。持続可能な漁法が求められる産業です。
  3. 鉱業、採石業、砂利採取業
    鉱物資源や石材を地下や地表から採取する業種。建設材料の供給源として重要です。
  4. 建設業
    建物やインフラストラクチャの建設、修理、維持を行う業種。
  5. 製造業
    原材料を加工して製品を生産する業種。多岐にわたる産品が含まれます。
  6. 電気・ガス・熱供給・水道業
    電気やガス、熱、水の供給と管理を行うインフラ業種。
  7. 情報通信業
    情報の提供、通信サービスの提供を行う業種。IT技術の進展が密接に関連します。
  8. 運輸業、郵便業
    人や物の移動を担う業種。物流とコミュニケーションが主な機能です。
  9. 卸売業、小売業
    商品の卸売または消費者への直接的な販売を行う業種。
  10. 金融業、保険業
    金融サービスやリスク管理の保険を提供する業種。
  11. 不動産業、物品賃貸業
    不動産の販売、賃貸、または物品のレンタルサービスを提供する業種。
  12. 学術研究、専門・技術サービス業
    学術的な研究や専門的な知識を提供する業種。コンサルティングが含まれることもあります。
  13. 宿泊業、飲食サービス業
    宿泊施設の提供や飲食店の運営を行うホスピタリティ業種。
  14. 生活関連サービス業、娯楽業
    日常生活を豊かにする各種サービスやエンターテインメントを提供する業種。
  15. 教育、学習支援業
    教育サービスや学習支援を行う業種。公私の教育機関が含まれます。
  16. 医療、福祉
    医療サービスの提供や福祉サポートを行う業種。
  17. 複合サービス事業
    複数の異なるサービスを組み合わせて提供する業種。
  18. サービス業(他に分類されないもの)
    上記のいずれにも分類されないその他のサービス提供業種。
  19. 公務(他に分類されるものを除く)
    政府や地方自治体による公的サービスの提供業種。
  20. 分類不能の産業
    他のどのカテゴリにも属さない特殊な業種や活動。

上記職種は、それぞれ特有のスキルや専門知識を必要とし、職場での役割や責任も異なります。

 

業種と職種の違い

業種と職種の違い

業種と職種はよく混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。

業種は「ビジネスのカテゴリー」

業種とは、事業の内容に基づいて企業や個人がどの産業に属しているかを示します。

例えば、製造業、建設業、教育業などがあります。ヨガインストラクターの場合、「教育」に分類されるのが一般的です。

職種は「仕事の具体的な内容」

一方、職種は個人がどのような職務を担当しているかに焦点を当てた分類です。職種は具体的な職務内容に基づいており、「営業」「経理」「教育」といったように、実際にどのような仕事をするかを示します。

ヨガインストラクターの場合、その職種は「フィットネスインストラクター」や「パーソナルトレーナー」といったカテゴリーになります。

 

ヨガインストラクターの業種

「厚生労働省編職業分類」を確認すると、ヨガインストラクターは、以下に該当します。

「厚生労働省編職業分類」の区分
  • 大分類:05 保育・教育の職業
  • 中分類:032 習い事指導等教育関連の職業
  • 小分類:032-02 スポーツ・舞踊指導員

    上記内に「ヨガ指導員」の記述があります。

    〇 アウトドアインストラクター、運動指導者、エアロビクスダンスインストラクター、グループフィットネスエクササイズインストラクター(GFI)、健康運動指導士、ゴルフ指導員、柔道師範、スイミングクラブコーチ、スポーツインストラクター、スポーツクラブ指導員、スポーツ個人教師、テニススクールコーチ、認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)、認定トレーニング指導者(JATI-ATI)、フィットネスクラブトレーナー、部活動監督(学校:教員でないもの)、ヨガ指導員、社交ダンス教師、ダンス個人教師、バレエ指導員

    ※参考:厚生労働省編職業分類

     

    また、「日本標準職業分類」を確認すると、ヨガインストラクターは以下に該当します。

    「日本標準職業分類」の区分
    • 大分類:O 教育、学習支援業
    • 中分類:82 その他の教育、学習支援業
    • 小分類:824 教養・技能教授業
    • 細分類:8246 スポーツ・健康教授業

      上記内に「ヨガ」の記述があります。

      スポーツ技能、健康、美容などの増進のため、指導者が柔道、水泳、ヨガ、体操などを教授することを主たる目的とする事業所をいう。

      ただし、教授が行われている場合でもスポーツを行うための施設を提供することを主とした事業所は、大分類N-生活関連サービス業、娯楽業〔804〕に分類される。

      ※参考:日本標準職業分類

       

      職業分類はどんな時に役立つ?

      職業分類はどんな時に役立つ?

      職業分類は、日常生活ではあまり必要となるシーンはあまりありません。ただ、公的な文書やアンケート、さらには職業の選択において必要となることがあります。

      アンケートや公的調査での利用

      職業分類が必要となる場面として多いのが、各種アンケートや公的調査で職業を記入する場面です。

      例えば、国勢調査や就業構造基本調査などでは、職業を詳細に記入する必要があります。これらの調査は、国や地方自治体が労働市場の状況を把握し、政策を立てる際の重要なデータ源となります。

      職業分類を知っていると、いちいちネット検索して余計な時間を使うことがないので、事前に知っておくと便利です。

      統計データの理解

      職業分類を知っていると、労働市場に関する統計データを読み解く際にも役立ちます。

      経済状況や産業のトレンド、雇用情勢に関する報告書では、多くの場合職業分類に基づいたデータが分析されています。

      自分が属する職業分類を知っておくことで、自身の職業の将来性や業界動向を把握するのに役立ちます。

       

      まとめ

      業種を正確に答える必要がある場面は日常生活ではそれほど多くはありませんが、一度その違いを理解しておくと、将来的に非常に便利です。

      今後、公的な書類やアンケート、またはビジネスの場面で自身の業種を聞かれた際に迷うことがあれば、この記事を思い出してくださいね。

       

      執筆者 YMCスタッフ
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