ヨガポーズの中で「ダウンドッグ」は登場の頻度が高いポーズですが、「アップドッグ」もまた、よく行われるるポーズのひとつです。
基本的なポーズではありますが、苦手意識を持つ方も少なくありません。
今回は、アップドッグの効果ややり方、コブラのポーズとの違いなどについて、ご紹介します。
アップドッグとは?
アップドッグとは、英語のupward facing dog 「アップワード フェイシング ドッグ」の略です。
上を向いた犬のポーズという意味を持ち、犬がカラダを反らせて伸びをしているような形のポーズです。
サンスクリット語では「ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ」。
「ウールドヴァ」は「上」、「ムカ」は「向く」、「シュヴァーナ」は「犬」を意味します。
アップドッグは太陽礼拝にも登場するポーズのひとつです。
アップドッグの効果4つ
ヨガの基本のポーズのひとつであるアップドッグ。
レッスンで登場する頻度も高いこのポーズには、どのような効果が期待できるのでしょうか?
アップドッグの主な効果4つをご紹介します。
姿勢改善
アップドッグは、犬が伸びをするように、背骨を反らせるポーズなので、背骨を整える効果があります。
デスクワークなど、背中を丸める姿勢が多い方には、アップドッグを継続して行うことによって、徐々に背中まわりが鍛えられ、姿勢の改善に効果的です。
アップドッグでは、肩甲骨をキュッと引き締めて胸を開くため、バストアップにも効果が期待できます。
ヒップアップ
アップドッグは上半身が注目されがちなポーズですが、実は下半身もしっかりと使うポーズです。
つま先で床を押して下半身を引き上げるため、お尻を真ん中に寄せて上げる筋肉も同時に鍛えられます。
そのため、アップドッグはヒップアップにも効果的なのです。
気分も前向きに
胸を開くヨガポーズは、呼吸を深めたり、姿勢を改善したりする効果があります。
呼吸や姿勢を整えることは自律神経も整える効果があり、心が安定して、気分も前向きにしてくれます。
二の腕の引き締め
アップドッグでは、ウデの筋肉もかなり使います。
手のひらで床を押し、上半身を支えるため、二の腕の筋肉を刺激します。
なかなか鍛え辛い、上腕三頭筋の引き締めにもアップドッグは効果が期待できるのです。
アップドッグとコブラのポーズは違うの?
アップドッグとコブラのポーズは、見た目が似ているため、ぱっと見は違いが分からないことも。
ですが、このふたつのポーズでは、筋肉の使い方がかなり違います。
コブラのポーズは、恥骨と太ももは床につけたまま背中を伸ばすため、背筋をメインに使います。
しかし、アップドッグでは、手とつま先で床を押して、下半身を浮かすためウデや下半身の筋肉を刺激します。
実際に正しくふたつのポーズを行ってみると、違いを体感できるでしょう。
アップドッグのやり方
ヨガの基本のポーズであるアップドッグ。
見た目はシンプルですが、慣れるまではウデや足がプルプルするかも知れません。
アライメントに気をつけて順を追って行ってみましょう。
- うつ伏せになる。手のひらは胸の横につく。
- 足は腰幅に広げ、足の甲でマットを押す。
- 息を吸いながら両手のひらでマットを押し、上半身を前にスライドする。ヒジを伸ばして胸を引き上げる。
- つま先で床に押し、ヒザと太ももは床から浮いているようにする。目線を斜め上に。
- そのまま3〜5回呼吸する。
アップドッグによくあるミスアライメントと改善法
アップドッグは、慣れていない方にはミスアライメントが多いポーズでもあります。
コブラのポーズと似ているため、間違わないように注意しましょう。
アップドッグによるあるミスアライメントと改善法をご紹介します。
ヒザ、太ももが床についている
アップドッグはヒザと太ももは床から浮かし、手のひらと足の甲でカラダを支えるポーズです。
これがなかなか出来ずに「太ももが浮かない」と困っている初心者の方も多いもの。
下半身を床から浮かすポイントは、手の位置です。
ヒジを伸ばした時に、肩の真下に手がくる位置に調整しないといけません。
手の位置がこれよりも前にあると、ウデを伸ばしきったときにカラダを上に持ち上げられず、下半身が浮かせないことがあります。
肩の真下に手がくるようにすることで、反ったときに、しっかりと床を押して下半身を持ち上げることができるのです。
肩がすくんでいる
アップドッグでは、肩がすくんで首が短くなっている方もよく見かけます。
これは、肩甲骨まわりやウデまわりの筋肉を使いきれていないためです。
アップドッグでは、肩甲骨は中心に引き寄せながら、肩は下に下げるようにウデの筋肉を使います。
また首の後ろが詰まらないように、首は反らせるよりも長く伸ばすイメージで、目線は斜め上にしましょう。
腰から反っている
アップドッグでは、つい腰を反らせようとしてしまいがちです。
柔軟性に頼って腰を反らせてしまうと、筋肉がしっかりと使われない上に、腰痛の原因にもなってしまいます。
腰を反るのではなく、背中を伸ばして胸を開くように意識してみましょう。
腰の柔軟性が高い人は、つい腰ばかり反ってしまいがちなので、要注意しましょう。
アップドッグを深めよう!
レッスンでの登場頻度が高いアップドッグ。
毎回正しいアライメントで行うことで、二の腕やお尻まわりのシェイプアップが期待できます。
正しいアップドッグで、しっかりと筋肉を使いましょう!
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