ヨガ講師 宮田奈緒 インタビュー|ちゃんと「ヨガが好き」と言えるインストラクターを育てたい

ヨガ講師 宮田奈緒 インタビュー|ちゃんと「ヨガが好き」と言えるインストラクターを育てたい

YMCメディカルトレーナーズスクールでRYT200(ヨガインストラクター養成講座)の育成講師を務める宮田奈緒先生。

今回のインタビューでは、宮田先生がヨガ講師として大事にしていることについて話していただきました。

彼女が考えるヨガとは、古典的なものを突き詰めることだけではなく、生活の中で少しずつ取り入れることで、皆さんにとっての豊かさにつながるものだといいます。

ヨガを学びたい人、ヨガの資格に興味がある人、ヨガスクールの入校を検討している方には必見の内容です。

宮田 奈緒

YMCメディカルトレーナーズスクール大阪梅田校
全米ヨガアライアンス(RYT200/500)養成コース 講師
IHTA認定 ヨガインストラクター養成コース 講師
IHTA認定 リストラティブヨガインストラクター養成コース 講師

ヨガを始めたきっかけは、生活に彩りが欲しかったから。
何気なく始めたヨガでしたが、続けていくとどんどん心が穏やかになり、自分に優しくする事を知りました。
性格が180°変わったと思うほど、ヨガとの出会いで人生が明るくなったような気がします。
その心地良さを沢山の方のシェアできたらと思いヨガインストラクターをしています。

ヨガを続けた理由は「負けず嫌い精神」

ヨガを続けた理由は「負けず嫌い精神」

Q.ヨガに出会ったきっかけは?

某雑誌に「ヨガスタジオ会員募集」というのを見つけて、何か習いごとをしたいなというのはずっとあって。会社員時代、わりとストレスフルな職場にいたので、なにか新しい生活をしたいと思っていたタイミングで、たまたま広告があったというのがきっかけでした。

どっちかというと負けず嫌いだったので、ヨガのポーズとかがうまくできなくて、ちょっと片足立ちになるだけでも全然できない自分がいたときに、ちょっとショックで。「できるようになってやろうじゃないか」みたいな感じで始めたので、ヨガは負けず嫌い精神からでした。

Q.そこからインストラクターの資格に挑戦された経緯は?

スクールに通おうと思ったのは、自分でできるようになれば、自分に対してヨガのレッスンをできるようになるから、安上がりというか、お金かからないじゃんというのがきっかけです。「インストラクターになりたい」みたいなのは全然なかったんですよね。

Q.ヨガスクールとして、YMCを選んだ理由は?

ヨガマンスリー会員として通っていたことがひとつと、あと先生と生徒の仲がとても良かったから。レッスンが終わったあとに「先生、質問があります」みたいな感じで何人かの生徒が先生に聞きに行ったりとかしてたのを見たんです。

私は結構孤独が好きなタイプだったので、そういうのを見てもあんまり羨ましいって思ったことがなかったんですけど、その時は「なんか良いな」って。大人同士でそんなに仲良くなって、「先生!」ってできる場所があるんだなと思って。その仲間に入りたいと思ったのは、私がYMCに入った結構大きな理由でもありますね。

Q.1人行動が好きなタイプなんですか?そんな風には見えないですね。

ヨガを始めて変わりました。もともとは人とあんまりしゃべりたくないタイプ。2人とかでももう嫌だみたいな。でも、ヨガをして、ヨガを勉強することによって、自分は1人じゃないってことに気づいて。自分はこの世の中で1人で生きてるわけではないので、だから誰かとのつながりを大事にしようって思えるようになりました。ヨガとの出会いは大きかったと思います。

 

周りの勧めで始めた副業ヨガインストラクター

周りの勧めで始めた副業ヨガインストラクター

Q.ヨガインストラクターとして活動は、どのように始められたのですか?

スクールに通ううちにちょっとずつレッスンができるようになっていってる自分がいて。友達ができて、仲間が増えていく中で、「やったら良いじゃん」みたいな話にもなったりして。インストラクターになるつもりはなかったけれど、まわりが勧めてくれるから「ちょっとやってみようかな」と、ひとつ仕事を始めたのがきっかけです。

Q.会社員のお仕事をしながら、副業としてですか?

そうなんです。平日は会社員としてキーボードをパチパチしながら、電話とか対応しながらといった感じ。それからはこれもつながりなのかなと思うんですけど、仲間とコミュニケーションを取っているうちに、レッスン代行とかをたくさんいただくようになって。週に何本も代行をいただくので、副業だとなかなか都合が合わなくなってきて。正社員のお仕事を減らしてもらうようにして、徐々にインストラクターになっていった感じです。

Q.ヨガ講師(ヨガインストラクターを育成する講師)を目指されるようになったきっかけは?

ヨガインストラクターを続けていくと、インストラクターが勉強する場所を探していたり、お客さんに対して何かしてあげたいけど、思うようにならないという悩みを抱えている人が多いことに気づきました。だったらそういうのをもっと解決できる場所で働きたいなと思って、ヨガ講師という道を選びました。

 

ヨガインストラクターを育てるヨガ講師としての想い

ヨガインストラクターを育てるヨガ講師としての想い

Q.ヨガ講師とヨガインストラクターでギャップはありましたか?

最初はやっぱり難しかったですね。レッスンで伝えている以上のことを知らないと、やっぱり講義はできないので、すごく勉強しました。勉強しすぎて熱を出したこともあったし、すごく大変だったなと。

Q.ヨガ好きだなって思った瞬間は、いつですか?

私は「リストラティブヨガ」という講義の担当もしているのですが、そのヨガレッスンに出会えたときが一番印象に残っています。それまでは「社会の中で頑張っていかなきゃいけない」とか、「人に甘えるなんて許されない」とか、「人に迷惑をかけちゃいけない」みたいな、ある意味責任感が強い感じでした。そういう育てられ方もしてきたこともあると思います。

もうひとつ言えば頑固なところもあって。自分の中では、それがすごく頑なだったんです。でも、リストラティブヨガって「委ねて良いよ」とか、「力を抜いて良いよ」とか、「甘えて良いよ」みたいな表現があって、そのときにすごく自分が緩められたと感じました。「こういうヨガがあるんだな」ということを知ったときに「この体感を、もっと多くの人に伝えたい」って思ったのが、「ヨガが好き、ヨガを伝えたい」って思ったときでした。

Q.講師として大切にしていることは?

今、8年目にしてやっと思えることかもしれませんが、YMCで学ぶことによって、その先の未来にもちゃんとつながっているという講義をするようにしています。初めのころは「ヨガインストラクターになってほしい」とか「レッスンができるようになってほしい」という風に思っていましたが、皆さん、スクールで学ぶ期間は決まっているわけで。例えば1年間ヨガの勉強をする中で「これだけのことを伝えなくては」というよりは、スクールを卒業してその先に出てもずっと活かすことのできる知識とか技術というものを身に着けてもらいたい、ということを、今はすごく思っています。

ヨガを追求していくのってすごく難しいと思うんです。古典的なものとか、何千年も歴史があるものというのを突き詰めていくって、すごく難しいと思います。でも、自分の生活の中の少しの豊かさ、それを増やしていくという作業に使って欲しいと思っています。「ヨガを深く深く勉強する」というのもひとつの学び方ではありますが、どちらかというと今の生活とか、今の社会の中で、少しのヨガのエッセンスが、生徒やその先の皆さんにとっての豊かさにつながると良いかなと思います。

Q.講師は答えのない質問をされる機会もあると思います。どんな風に対応されていますか?

答えを見つけ出すのではなくて、消去法と言ったら良いのかな。「これではない」と思うところに導きますかね。「絶対にこれ」という答を導き出すのはすごく難しいと思います。つまり、成功するという体験って難しいんですよね。「成功しなきゃいけない」とか、「達成しなきゃいけない」とかではなく「失敗しなくて良いというライン」に視点を変えると、結構ハードルが下がりませんか?そのラインをなるべく探してあげるようにしています。

例えば「楽(ラク)」って難しいですよね。ポーズもそう、快適って難しいと思います。でも「苦じゃない」いという選択肢を設ければ良いかな。「しんどい」とか「痛い」とかじゃなくて、「楽(ラク)」は分からないかもしれないけれど、「しんどくないラインを自分で考えてみて」のようにお伝えしてます。

Q.そのような考え方は、ヨガで身に着けたものなんですか?

やっぱり、ヨガの教えが生きているんじゃないかなと思います。ヨガの教えもあるし、それを読み解いてくれた先輩方とか、その師匠であったりとか、そういう伝統的な継承の中から、私自身もこういうふうに導かれたかなというのがあります。

Q.ヨガ講師として、どんなときが一番楽しいですか?

ヨガ講師をしていると、生徒が「ちゃんとヨガインストラクターとして成長していってるな」というのを感じられたりするので、それを見守れるがというのが好きですね。最初はポーズのきれいさとか、ケガをしないように安全に誘導していくとった部分から、徐々に呼吸の話ができるようになったりとか、心の中の話とか、気持ちの変化とか、そういう「気づき」がレッスンの中でできるようになってくるんです。

卒業に向かっていくにつれ「ちょっとヨガでの呼吸が深まったら良いな」とか、「ちょっと気持ちが穏やかになったら良いな」とかっていう「思い」が入ってくるのを見ているのが好きですね。

Q.卒業生のところにレッスンに行かれているのをよく目にしますが

これは勝手な私の趣味かもしれないんですけど、やっぱり自分が教えた生徒だったり、YMCを卒業した生徒がどういうふうに活躍していってるのかなというのが気になりますし、同じような悩みを持つようになるわけですよ。私自身がフリーでやってたときとか、デビューしたてのときとかに困ったことで、同じように困ってたりするから。それをちょっとシェアできる仲間ってすごく大事なんですよね。

Q.どんなことに困っていたんですか?

集客できないとか、時間がないとか、場所がないとか、仕事が足りないとか。逆に、仕事が忙しすぎるとか。フリーになると1日に5本とかレッスンとかもやったりしていたこともあるので、そんなときの上手なスケジュール管理とか。

今みたいにスケジュール管理してくれるアプリとかとかなかったので、全部手帳に書いて「絶対に忘れない」みたいな。集客については、とにかく自分がインストラクターになったというのを周りの人にたくさん言いました。「資格取ったよ」っていろんな人に言ったら、じゃあちょっとレッスンやってみてよって言ってくれる人がいて、レッスンができる場所ができて、徐々にレッスンする時間が増えたことで自信につながって、オーディションでも堂々とふるまえるようになってというように。

Q.オーディションはたくさん受けられましたか?

ヨガスタジオも、ホットヨガも受けたし、スポーツクラブも、それこそヨガスクールとかも受けました。カルチャーセンターみたいなのもあったし、大きなイベントとかのオーディションも受けましたし、いろいろ受けましたね。

 

YMCについて伝えたいこと

YMCについて伝えたいこと

Q.奈緒先生はYMC卒業生ですよね、YMCに戻ってきた経緯は?

どこでレッスンをやっても、やっぱりYMCで教えたいなとか、YMCの先生たちへの憧れがすごく強くあって。YMCがすごく好きだったから、YMCで働きたいなというのを、自分でも気づかないぐらい強く思ってたんですよね。自分が初めてヨガをした場所でもあったし、寄り添ってくれる姿勢とか、参加者を一番に考えてレッスンをするということができているインストラクターが多いです。

Q.講義を見学させていただいて印象的なシーンがありました。「良いよ」って言ってあげられる先生って素敵だなって思いました

先ほどの講義ですね。レッスンが上手にできてない生徒さんに、「それはそれでOK、もしお客さまのためになってなかったとしても、それを気にかけてやったということでOK」って。

現時点の生徒の感じよりも、この生徒さんが練習をしていった結果「いずれこうなっていくな」というビジョンを想定して授業を進めています。今できてなくても、「いずれ練習していったらたどり着くことができるよ」という確信があるので言えるのかもしれません。プロ意識という視点で考えると、もうちょっと厳しく言ったほうが良いのかなって思うこともありますが、みんな短期間ですごく成長しますよ。

Q.ヨガ講師として、どんな生徒を育てたいですか?

ちゃんと「ヨガが好き」って言えるインストラクターを育てたいですね。私もインストラクターを経験してきて、ちょっとヨガをするのがしんどいなとか、私が教えて良いのかなとか、そういう気持ちになったこともありました。なるべくそういうのにならずに、自分が本当に好きなヨガとか、自分を変えてくれたヨガとか、ヨガに出会ってすごく良かった思い出とか、そういうのを伝えていけるようなインストラクターを育てたいなと思います。

Q.最後に、奈緒先生にとってYMCの良いところを教えてください

YMCの良いところは、私たちのように働いてる側にも生徒側にもすごく寄り添う目線を持っていてくれているところです。本当の意味で私も生徒に「ヨガが良いよ」とか、「YMC、通ってくれたら良いよ」というように勧められるなって思います。YMCはヨガスクールとして、すごく環境が整っているんじゃないかな。

執筆者 :YMCスタッフ
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